国立研究開発法人 量子科学技術研究開発機構 高崎量子応用研究所
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コバルト60ガンマ線照射施設

☆ 施設の概要

 コバルト60ガンマ線照射施設は、3つの照射棟に合計8つの照射室があります。約0.2Gy/hの低線量率から約13kGy/hの高線量率の広い範囲で、任意の線量が照射できる国内唯一の施設です。コバルト60線源は金属製の筒に密封されていて、水深6mのプール水中に格納されており、照射するときには線源を水中で移動して昇降装置によって照射室内に運びます。照射室はコバルト60線源から出るガンマ線を閉じ込めるために、厚さ1.3mの重コンクリートの壁で囲まれています。

  コバルト第1棟 コバルト第2棟 食品照射棟
       

☆ 線源数量の概要

 各コバルト施設に貯蔵されている線源の数量(放射能)と研究用途を下記に示します。

 
施設名称 コバルト60(PBq*) 照射室数 主な研究用途 竣工年
貯蔵能力 放射能
コバルト第1棟 55.0 11.1   3 原子力施設などの材料や機器・部品等の耐放射線性試験
高分子材料の放射線効果の研究
1964年
(1987年改修)
コバルト第2棟 18.5 9.5   3 高分子の改質、機能性材料創製の研究
線量計計測技術の開発
1970年
食品照射棟 14.8 3.3   2 宇宙半導体素子の耐放射線性研究
バイオ技術の研究開発
1973年
  *放射能の強さを表わす単位として、放射性物質が1秒間当たり1個崩壊しているとき、その物質の放射能の強さを1Bq(ベクレル)といいます。
  1PBqは1×1015Bqになります。
※放射能の値は2017年4月現在
 

☆ 線源の操作方法など

 コバルト60線源は線源ケースに収納されいて、水深6mのプール底にあるレールの上を台車で移動し昇降装置で照射室に運ばれます。この操作は制御室から遠隔操作で行われます。また、研究の目的に合わせて線源ケースは板状や多角形状に配置されます。

 

☆ コバルト60線源について

 コバルト60線源は、天然物質のコバルト59に原子炉で中性子を照射して作られます。時間とともに電子を放出する「β(ベータ)壊変」を起こしてニッケルに変わっていき、この過程で2つの「γ(ガンマ)線」を放出します。また、放射能は約5年で半分に減っていきます。コバルト60線源から放出されるガンマ線は、物質を通り抜けながら弱まり消滅しますが、このガンマ線の強さを1/10に弱めるのに必要な身近な物質の厚さ(1/10価層)を表に示します。

 

物 質 1/10価層
  4.1 cm
  7.4 cm
コンクリート 28.0 cm
70.0 cm
  コバルト60の一生 壊変図式 コバルト60のガンマ線の1/10価層
       
  こちらのページのスライドから、コバルト60施設を利用した成果がご覧になれます。また、実用化された製品などはこちらで紹介しています。
  当施設の利用手続きのご案内 「施設供用利用手続き」
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